Nagaoka Lab, Department of Chemical Systems Engineering

Our Research

永岡研究室では,エネルギー問題や環境問題の解決に資する金属-金属,金属-担体,金属-助触媒の相互作用と相乗作用を精密に制御した多元系担持金属触媒の開発を行っています.研究室で所蔵する実験・分析装置の情報は Equipments から.

With the power of catalysts, we aim to realize a material cycle for a carbon-neutral and sustainable society.

世界中で2050年に向けた脱炭素の動きが加速しています.われわれの研究室では,様々な物質循環反応をターゲットとした新規な触媒の開発を通じて,カーボンニュートラル社会・持続可能社会の実現に資する化学システムの社会実装を目指しています.


Ammonia as Energy Carrier

近年,世界的に再生可能エネルギーへの期待が高まっています.日本では国内に再生可能ネルギーを大規模に利用できる地域はほとんどないため,海外の再生可能エネルギーを貯蔵・輸送が容易な化学物質に変換して,日本で利用する「エネルギー/水素キャリア」の技術に注目が集まっています.
本研究室では,アンモニアが有望なキャリア候補であると考えており,アンモニアの高効率な製造,利用を目指した触媒の開発を行っています. 

 

代表的な論文

  • Chem. Sci., 9 (2018) 2230-2237
  • Sci. Adv., 3 (2017) e1602747
  • Chem. Sci., 8 (2017) 674-679

Supported by…

  • JST CREST
  • JST A-STEP
  • トヨタ・モビリティ基金


Nano Alloy Catalysts

貴金属は非常に豊かな物理化学特性を備えており,触媒材料としても非常に重要な元素です.一方,これらの貴金属は希少かつ非常に高価な資源でもあります.

我々はナノ粒子化,合金化という2つの戦略に基づき,使用量の削減を目指した「省貴金属触媒」さらには貴金属を使用しない「脱貴金属触媒」の開発を進めています. 

 

代表的な論文

  • ChemPlusChem, 84 (2019) 447-456
  • Sci. Rep., 6 (2016) 28265

Supported by…

  • ESICB
  • JST ACCEL


Organic Chemical Conversion

有機化学物質は高分子,医薬品,機能性材料など様々な分野で利用されています.現在の化学工業は石油化学が中心ですが,近年はバイオマスを原料として用いたり,有機溶媒を用いない,より環境負荷の小さなグリーンプロセスを構築することが求められています.

我々は金属ナノ粒子や酸化物などの「不均一触媒」を用い,より高効率で環境負荷の小さい,新しい反応系を開拓することを目指しています.

 

代表的な論文

  • Catal. Commun., (2019) in-press
  • Chem. Lett., 47 (2018) 938-940

Supported by…

  • JST ACCEL


Hydrogen Production and Hydrocarbon Conversion

石油や天然ガスなどの化石資源は,使用に際してCO2排出の懸念はありますが,化学産業やエネルギーなどの分野ではなお需要な位置を占める重要な資源です.

本研究室では炭化水素の水素への変換によるエネルギー利用効率の向上や,低級炭化水素の高付加価値化合物への転換を目指した触媒プロセスを研究しています.

 

代表的な論文

  • ChemCatChem, 11 (2019) 1472-1479
  • ACS Catal., 3 (2013) 1564-1572


Other Research Theme

本研究室では上記の研究テーマのほか,持続可能社会を目指した新しい触媒・プロセスの開発や,社会実装を目指した企業との共同研究にも積極的に取り組んでいます.